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草壁シトヒ
ブロガー
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【完全網羅】天皇杯の歴代得点王を一挙公開!最強ストライカーの系譜を辿る

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日本サッカーで最も歴史あるカップ戦、天皇杯。プロからアマチュアまでが日本一の座を争うこの舞台は、数々のドラマを生み出してきました。私が長年サッカーを見てきた中で、特に心を惹きつけられるのが、トーナメントという一発勝負の中でゴールを量産し、得点王に輝くストライカーたちの存在です。

リーグ戦の得点王がマラソンの覇者なら、天皇杯の得点王は短期決戦を制するスプリントの王者と言えます。そこには純粋な得点能力だけでなく、大舞台での勝負強さ、そして一瞬のチャンスをものにする特別な嗅覚が求められます。この記事では、Jリーグ発足以降の歴代得点王を完全に網羅し、その栄光の系譜を辿ります。最強のストライカーは誰なのか、その歴史を一緒に紐解いていきましょう。

タップできる目次

天皇杯歴代得点王一覧|Jリーグ発足以降の英雄たち

Jリーグが開幕した1993年度以降、数々の名選手が天皇杯の得点王にその名を刻んできました。ここでは、その栄光のリストを年代順に紹介します。時代を彩ったストライカーたちの顔ぶれを見れば、当時のサッカーシーンが鮮やかに蘇ります。

1993年度〜2003年度|Jリーグ黎明期から戦国時代へ

Jリーグ開幕の熱狂と共に、天皇杯も新たな時代を迎えました。カズこと三浦知良選手が記録した二桁得点など、伝説的な記録が生まれた時代です。ブラジル人ストライカーの活躍も目立ち始めます。

大会回年度選手名所属クラブ得点数大会優勝クラブ
731993三浦 知良ヴェルディ川崎10横浜フリューゲルス
741994ビスマルクヴェルディ川崎6ベルマーレ平塚
751995オリバ清水エスパルス9名古屋グランパスエイト
761996バルデスコンサドーレ札幌8ヴェルディ川崎
呂比須 ワグナーベルマーレ平塚8
771997加藤 望柏レイソル6鹿島アントラーズ
マスロバルジェフユナイテッド市原6
781998呂比須 ワグナー名古屋グランパスエイト4横浜フリューゲルス
791999平瀬 智行鹿島アントラーズ4名古屋グランパスエイト
柳 想鐵横浜F・マリノス4
サントス清水エスパルス4
802000トゥット浦和レッズ4鹿島アントラーズ
中山 雅史ジュビロ磐田4
松波 正信ガンバ大阪4
久保 竜彦サンフレッチェ広島4
呂比須 ワグナーFC東京4
812001エメルソン浦和レッズ6清水エスパルス
マグロンガンバ大阪6
822002エメルソン浦和レッズ8京都パープルサンガ
832003ウェズレイ名古屋グランパスエイト7ジュビロ磐田

2004年度〜2014年度|J1クラブの覇権と新たな才能

J1クラブが上位シードとなるレギュレーション変更があり、得点王争いも新たな局面を迎えます。ガンバ大阪や鹿島アントラーズといった強豪クラブから得点王が生まれる一方、大学生やJ2クラブの選手も台頭し始めました。

大会回年度選手名所属クラブ得点数大会優勝クラブ
842004アラウージョガンバ大阪6東京ヴェルディ1969
852005ジュニーニョ川崎フロンターレ6浦和レッズ
862006マルキーニョス鹿島アントラーズ4浦和レッズ
大島 秀夫横浜F・マリノス4
本山 雅志鹿島アントラーズ4
872007杉本 恵太名古屋グランパスエイト5鹿島アントラーズ
882008佐藤 寿人サンフレッチェ広島5ガンバ大阪
カボレFC東京5
山瀬 功治横浜F・マリノス5
892009ルーカス・セベリーノガンバ大阪8ガンバ大阪
902010アドリアーノセレッソ大阪5鹿島アントラーズ
ネット・バイアーノ柏レイソル5
川西 翔太大阪体育大学5
912011宮吉 拓実京都サンガF.C.6FC東京
922012大迫 勇也鹿島アントラーズ7柏レイソル
932013マルキーニョス横浜F・マリノス7横浜F・マリノス
942014宇佐美 貴史ガンバ大阪6ガンバ大阪
永井 謙佑名古屋グランパス6

2015年度〜現在|多様化する得点王の顔ぶれ

近年は、J1のトップストライカーだけでなく、J2や社会人リーグからも得点王が誕生し、天皇杯の面白さを象徴しています。記憶に新しい選手たちの名前も多いのではないでしょうか。

大会回年度選手名所属クラブ得点数大会優勝クラブ
952015渡邉 千真ヴィッセル神戸7ガンバ大阪
962016資料なし鹿島アントラーズ
972017ウーゴ・ヴィエイラ横浜F・マリノス5セレッソ大阪
中野 誠也筑波大学5
982018資料なし浦和レッズ
992019中山 仁斗ジュビロ磐田6ヴィッセル神戸
1002020田口 駿福山シティFC4川崎フロンターレ
1012021資料なし浦和レッズ
1022022佐川 洸介ブラウブリッツ秋田4ヴァンフォーレ甲府
1032023資料なし川崎フロンターレ

天皇杯得点王をデータで斬る|浮かび上がる傾向と特徴

歴代の得点王リストを眺めると、いくつかの興味深い傾向が見えてきます。私が特に注目したのは「ゴール数」「国籍と所属クラブ」「複数回受賞者」という3つのポイントです。このデータを分析することで、天皇杯という大会の性質がより深く理解できます。

得点王になるためのゴール数|時代と共に変化するボーダーライン

得点王になるために必要なゴール数は、時代と共に大きく変化しています。Jリーグが開幕した1993年度、三浦知良選手は10ゴールという今なお破られない大記録を樹立しました。しかし、2000年代以降は4点から7点程度で得点王が決まる年が多くなります。

この背景には、大会方式の変更があります。J1クラブが大会の途中から登場するようになったことで、試合数が減り、ゴールを量産する機会が少なくなりました。そのため、かつてのような二桁得点は非常に難しくなっています。少ないゴール数で複数の選手がタイトルを分け合う年は、特定のチームが突出せず、大会全体が拮抗した大混戦だった証拠と言えるでしょう。

国籍と所属クラブ|最強ストライカーを輩出するのはどこか

得点王のリストを見ると、やはりブラジル国籍選手の存在感が際立ちます。エメルソン選手やマルキーニョス選手など、Jリーグの歴史を彩ってきた強力な助っ人たちが、カップ戦でもその決定力を遺憾なく発揮してきました。

一方で、三浦知良選手や中山雅史選手、佐藤寿人選手といった日本を代表するストライカーたちも名を連ねています。クラブ別に見ると、Jリーグの強豪クラブから多くの得点王が生まれていることが分かります。

クラブ別 天皇杯得点王輩出数ランキング

クラブ名輩出回数
名古屋グランパスエイト4
浦和レッズ3
ガンバ大阪3
鹿島アントラーズ3
横浜F・マリノス3

興味深いのは、得点王を輩出したチームが、その年の優勝チームとは限らない点です。個人の突出した活躍と、チームとしての総合力。その両方が絡み合って勝敗が決まるのが、ノックアウト方式の面白さです。

複数回受賞したレジェンドたち|真のカップ戦スペシャリスト

天皇杯で複数回にわたって得点王に輝いた選手は、まさに「カップ戦のスペシャリスト」です。彼らは一発勝負の舞台でこそ、その真価を発揮する特別な選手たちと言えます。

  • 呂比須 ワグナー|3つの異なるクラブで3度受賞した唯一無二の存在。
  • エメルソン|2年連続で得点王に輝いた、2000年代最強のストライカー。
  • 中山 雅史|日本を代表するゴールハンターとして2度受賞。
  • マルキーニョス|異なるクラブで2度タイトルを獲得した勝負師。

特に呂比須ワグナー選手のように、リーグ戦のタイトルとは別に、カップ戦で無類の強さを誇る選手の存在は、天皇杯という大会の特殊性を物語っています。

天皇杯のロマン|ジャイアントキリングを体現した得点王

天皇杯の最大の魅力、それは「ジャイアントキリング(番狂わせ)」です。格下のチームが強豪を打ち破る下剋上は、多くのサッカーファンを熱狂させます。そして、その物語を最も鮮やかに体現するのが、トップリーグ以外のクラブから生まれる得点王たちです。

大学サッカーからの挑戦|中野誠也の快挙

2017年度、当時筑波大学に所属していた中野誠也選手は、プロのストライカーたちと並ぶ5ゴールを挙げ、得点王に輝きました。大学生が得点王のタイトルを分け合ったことは、まさに歴史的な快挙です。

J1の強豪を相手に次々とゴールを決める彼の活躍は、筑波大学の快進撃の原動力となりました。この活躍をステップにプロ入りを果たした彼の物語は、天皇杯が若き才能の飛躍台になることを証明しています。

J2からの下剋上|佐川洸介の戴冠

2022年度、J2ブラウブリッツ秋田の佐川洸介選手が4ゴールで単独得点王となりました。J1の並み居る強豪FWを抑えての受賞は、見事な下剋上です。

奇しくもこの年の優勝チームは、同じくJ2のヴァンフォーレ甲府でした。J2勢が大会の主役となったこの年は、プロの世界でもカテゴリーの壁を越えるドラマが生まれることを示してくれました。

究極の夢物語|社会人リーグからの得点王・田口駿

天皇杯のロマンを最も純粋な形で示したのが、2020年度の得点王、田口駿選手です。彼が当時所属していたのは、なんと広島県社会人1部リーグ(5部相当)の福山シティFCでした。

プロ選手を抑えて得点王に輝いた彼の快挙は、日本中のサッカー選手に夢と希望を与えました。これは、天皇杯が全てのカテゴリーの選手に開かれた、真のオープントーナメントであることの最高の証明です。

Jリーグ得点王との違い|二つの栄光が持つ意味

日本サッカーには、ストライカーにとって最高の栄誉である二つのタイトルがあります。「天皇杯得点王」と「Jリーグ得点王」です。どちらも偉大な記録ですが、その性質は大きく異なります。

短期決戦の爆発力 vs 長期リーグ戦の安定感

天皇杯は、短期決戦での爆発力が求められる舞台です。数試合で集中的にゴールを決めれば、タイトルを手にすることもできます。まさに「勝負強さ」が試されるタイトルです。

一方、Jリーグ得点王は、約10ヶ月にわたる長いシーズンを通して、コンスタントにゴールを奪い続ける「安定感」の証です。毎週のようにトップレベルの相手と戦い、結果を出し続けることは、並大抵のことではありません。

同一シーズンW受賞の偉業|ゴールデンダブルを達成した4人の怪物

この性質の異なる二つのタイトルを、同じシーズンに獲得する「ゴールデンダブル」は、至難の業です。Jリーグの歴史上、これを達成したのはわずか4人の選手しかいません。彼らは、まさしくシーズンを完全に支配した怪物的なストライカーと言えるでしょう。

Jリーグ&天皇杯 W得点王 達成者

年度選手名所属クラブ
1996三浦 知良ヴェルディ川崎
1998中山 雅史ジュビロ磐田
2004エメルソン浦和レッズ
2005アラウージョガンバ大阪

このリストに名を連ねる選手たちは、爆発力と安定感を兼ね備えた、日本サッカー史に燦然と輝くレジェンドたちです。

まとめ

天皇杯の歴代得点王の系譜を辿る旅は、日本サッカーの歴史そのものを映し出す、非常に興味深いものでした。Jリーグ黎明期のスター選手から、現代の戦術の中で輝くストライカー、そしてカテゴリーの壁を越えて夢を掴んだアンダードッグまで、その顔ぶれは実に多彩です。

天皇杯得点王という称号は、単なる記録ではありません。それは、Jリーグのトップスターの輝きを証明するものであると同時に、大学生や社会人選手が歴史に名を刻むジャイアントキリングのロマンを物語るものでもあります。この栄光のタイトルが、これからも日本サッカーの感動的なドラマを生み出し、新たな英雄を私たちに見せてくれることを、心から楽しみにしています。

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