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草壁シトヒ
くさかべしとひ
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裏ワザのVPNは無効!DAZNのIP制限で同時視聴は不可

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DAZNの同時視聴ルールが変更され、「自宅と外出先で同時に見られない」と困っている人は多いです。私もスポーツ観戦が大好きなので、この制限には正直驚きました。多くの方がVPNを使った「裏ワザ」を探していますが、結論から言います。商用のVPNを使った裏ワザは、DAZNのIP制限回避には全く機能しません。

この記事では、なぜVPNが無効なのか、DAZNが導入した「1ロケーション制限」の仕組み、そして裏ワザを試みることで生じる重大なリスクについて、詳しく解説します。安全にDAZNを楽しむための唯一の方法も紹介します。

タップできる目次

DAZN同時視聴の新ルール「1ロケーション制限」とは?

DAZNの同時視聴に関するルールは、2024年2月14日から大きく変わりました。これまで許されていた「異なる場所での同時視聴」が、原則としてできなくなったのです。これが多くのユーザーを混乱させている原因です。

2024年2月からの大きな変更点

最大の変更点は、2台の同時視聴が「1ロケーション(IP)」、すなわち単一のIPアドレス下に限定されたことです。以前は、1つのアカウントで2台までなら、場所を問わずに同時視聴ができました。

例えば、家族の一人が自宅のテレビで視聴し、もう一人が外出先からスマートフォンで視聴するといった使い方が一般的でした。しかし、この規約変更によって、このような典型的な利用パターンがブロックされる対象になったのです。

「1ロケーション(IP)」の具体的な意味

「ロケーション」とは、技術的には「グローバルIPアドレス」を指します。IPアドレスは、インターネット上における「住所」のようなものです。

  • 自宅のWi-Fi(固定回線)|1つのIPアドレス
  • 外出先のスマートフォン(4G/5G回線)|自宅とは別のIPアドレス
  • 職場のネットワーク|自宅ともスマホとも別のIPアドレス

DAZNは、これら異なるIPアドレスからの同時アクセスを検知し、制限します。つまり、「1ロケーション制限」とは、「同一のインターネット回線(同一のIPアドレス)を使っている環境でのみ、2台の同時視聴を許可する」という意味です。

なぜVPNを使った「裏ワザ」は機能しないのか

IPアドレスが原因なら、「VPNを使ってIPアドレスを変更すれば回避できる」と考えるのは自然な流れです。しかし、この「裏ワザ」はDAZNのIP制限に対しては通用しません。

多くの人が誤解するVPNの役割

VPN(Virtual Private Network)は、インターネット接続を暗号化し、IPアドレスを仮想的に変更する技術です。多くの場合、以下の目的で使われます。

  • ジオ・ブロッキングの回避|海外から日本のサービス(DAZN Japanなど)を利用する
  • セキュリティの確保|フリーWi-Fiなどで通信を暗号化する

VPNサービスは「DAZNが視聴できる」と宣伝することがありますが、これは主に「ジオ・ブロッキング(地理的制限)」の回避を指しています。今回の「1ロケーション(同一IP)制限」を回避する目的で設計されていません。

DAZNの強力な「VPNブロック」技術

DAZNは、VPN経由でのアクセスをサービス利用規約で明確に禁止しています。さらに、技術的な対策も講じています。

DAZNは、世界中のVPNサービスが使用するサーバーのIPアドレスをリスト化し、そのIPアドレスからのアクセスを積極的にブロックしています。そのため、あなたがVPNを使ってDAZNに接続しようとすると、そのIPアドレスが「VPNサーバーのものだ」と検知され、視聴はおろかログインすら拒否されます。

つまり、VPNを使ってもDAZNのシステムを騙すことはできず、「裏ワザ」として成立しないのです。

「裏ワザ」が抱える致命的なリスク

商用VPNが無効である以上、さらに高度な方法を模索する人もいます。しかし、それらの方法は技術的な問題点に加え、あなたのDAZNアカウントそのものを失う致命的なリスクをはらんでいます。

利用規約違反とアカウント停止

IP制限を回避しようとする行為は、DAZNの利用規約に明確に違反します。

  • アカウント共有の禁止|規約では、ログイン情報を他者と共有することを禁じています。
  • サービスの再送信の禁止|サービスを迂回させたり、再送信したりする行為は禁止されています。

もしDAZN側にこれらの規約違反(不正なアクセス)が検知された場合、最も重い罰則は「アカウントの即時停止」です。年間視聴パスなどで料金を前払いしていても、返金は一切ありません。数千円の節約のために、数万円分の視聴権利をすべて失うのは、あまりにもリスクが高すぎます。

自宅VPN(プライベートVPN)が実用的でない理由

「商用VPNがダメなら、自宅のルーターをVPNサーバーにして、外出先から自宅のIPアドレス経由でアクセスすればよい」という、さらに高度な「裏ワザ」も理論上は存在します。しかし、これも推奨しません。

第1に、この環境を構築するにはネットワークの高度な専門知識が必要です。第2に、これが最大の問題ですが、外出先での視聴品質は「自宅のインターネット回線の上り(アップロード)速度」に依存します。日本の家庭用回線は上り速度が遅い場合が多く、高画質なスポーツ中継を安定して視聴するのは困難です。

そして何より、この行為も「サービスの再送信」とみなされ、アカウント停止のリスクを伴います。

公式の解決策と「利用できない」ユーザー問題

DAZNは、このIP制限に対する公式な(有料の)救済策を用意しています。しかし、ここにも大きな問題が潜んでいます。

月額980円の追加オプションとは

DAZNは、**月額980円(税込)**の追加オプションを提供しています。これを契約すると、1つの追加ロケーション(追加のIPアドレス)での同時視聴が許可されます。

これにより、理論上は「自宅」と「外出先」といった従来の使い方が再びできるようになります。このオプションはDAZNのウェブサイトから「マイ・アカウント」に進み、手続きできます。

年間パス・docomoユーザーが直面する「キャッチ22」

この月額980円のオプションには、致命的な制限があります。それは、すべてのユーザーが購入できるわけではないことです。

以下のユーザーは、この追加オプションの対象外です。

  • 年間視聴パスの利用者
  • DAZN for docomo の契約者
  • DMM×DAZNホーダイなど、一部のパートナー経由の契約者

皮肉なことに、Jリーグ開幕に合わせて年間視聴パスを購入したばかりのロイヤルユーザーや、長年のdocomo契約者など、今回の規約変更で最も不利益を被った層が、公式の救済策から除外されています。これは「キャッチ22」(どうしようもない板挟み)と呼べる状況です。

まとめ|DAZNのIP制限に対して私たちが取るべき行動

DAZNのIP制限を回避するためのVPNを使った「裏ワザ」は、DAZN側のブロック技術により機能しません。さらに、規約違反としてアカウント停止という取り返しのつかないリスクを伴います。絶対に試さないでください。

公式の月額980円オプションも、年間パスやdocomoユーザーは利用できないという不完全なものです。

現状、私たちが安全にDAZNを利用するために取れる行動は、残念ながら以下の選択肢に限られます。

  • 月額980円のオプションが購入できる場合|追加料金を支払う。
  • オプションが購入できない場合|「1ロケーション(同一IP)」の制限を受け入れるか、どうしても別場所で必要な場合は、もう1つ別のアカウントを新規に契約する。

不便ではありますが、大切なアカウントを守るためには、ルールの中で視聴を続けることが唯一の賢明な判断です。

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